2010年 12月 10日
11月11日~12月7日 Y山 ネパールの ISLAND PEAK(6160M)を登りに行ってきました。以下報告です。 11/11 岐阜~セントレア空港~タイ 11/12 タイ~カトマンズ 11/13 カトマンズ観光 ボダナートへ行きました。ネパール最大の仏塔があるチベット仏教の聖地で、ここに何回か輪廻転生した有名なラマがいるそうです。8000M峰に登る登山隊のシェルパはこのラマにお祈りしてもらうそうです。(登山後に聞いたので私は単なる観光に終始しましたが) 11/14 本来なら、カトマンズ~ルクラ~パクディンとトレッキングが始めるはずでしたが、国内線が飛ばないため空港で待機 11/15 カトマンズ待機 11/16 カトマンズ待機 11/17 カトマンズ~ルクラ(2840M)~パクディン(2610M) 4日目にしてやっと国内線が飛びルクラまで。ここでポーターと合流し30キロの荷物の大半を預けてトレッキング開始、パクディンまで約2時間ほどでした。道は思ってたより良かったです。 11/18 パクディン~ナムチェバザール(3440M) 私がネパールに着いてからずっと曇りで、本来なら11月は一番山がよく見えるはずなのに何も見えませんでした。欧米人トレッカーやポーターも多く村も点在していて、賑やかな道のりでした。 11/19 ナムチェ~クムジュン(3780M)~ナムチェ 高度順応のため連泊。ナムチェから200Mほど尾根を上がった所にあるエベレスト・ビュー・ホテルまで行き、ここでやっと雲の間からエベレストの姿が見れました。でも遠すぎて、近くのタムセルクやアマダブラムの方がかっこいいな~と眺めてました。 11/20 ナムチェ~ディボチェ(3710M) やっと快晴になり雲ひとつない真っ青な空の下トレッキング出来ました。コンデリ、アマダブラム、カンテガ、など近ずくにつれて雪の付き方の状態などがだんだん見えてくると嬉しくなりました。 でもディボチェに着くとまたガスの中ですっごく寒くなりました。全行程で一番寒かったです。 11/21 ディボチェ~ディンボチェ(4350M) 一日の行動時間は4時間ほどでゆっくりペースで歩くので疲れた感じはしなかったんですが、ここで高度障害が出ました。頭痛、はき気、食欲不振、でガーリックスープが高山病にいいからとシェルパが薦めるので、これに薬草を煎じたものを入れて20分ぐらいかけて飲み干すのが苦痛でした・・・ 11/22 ディンボチェ 高度順応のため連泊。当初はエベレスト街道終点のカラパタール(5550M)に登り高度順応をして ISLAND PEAK に登る予定でしたが、ルクラ着が3日遅れてカラパタールで余計に体力を消耗するかもしれないということで無しにして、BCに入ることにしました。この村の北西の尾根に300mほど登るとめざすISLAND PEAK の姿が見えました。他にチョーオユー、プモリ、マカルー等も見えました。 11/23 ディンボチェ~チュクン(4743M) 朝は雹が降って山は雪雲で真っ白、先行き不安になりましたがチュクンに着くと青空に。チュクンリ(5550M)の途中まで登り高度順応をしました。紅茶やお湯を飲んでも吐いてしまう状態でしたが行動している方が気がまぎれるので、ずっと狭い村の中を歩いてました。 11/24 チュクン~ISLAND PEAK BC(4970M) BCには単独の日本人の青年もいて、彼は二回ISLAND PEAKのサミットプッシュをしたそうでひたすら私は感心してました。当初はハイキャンプ(5500M)を出すつもりでしたがBCでこれだけ気持ち悪いのにハイキャンプで寝たらさらに気持ち悪くなるだろうし、大半の欧米人登山者はBCから往復すると聞いたので、ハイキャンプは無しにしてBCからの往復にしました。 11/25 BC 水場まで100Mほど登って手足を洗ったり、イムジャツオ(氷河湖)を見下ろす所まで400Mほど登って高度順応をしました。シェルパは翌日のサミットプッシュのため頂上直下にフィックスロープを張りに行ってくれました。 11/26 BC~ISLAN PEAK(6160M)~BC 真夜中の0:30にテントを出発。雪が出てくる所(5700Mぐらい)までアプローチシューズで行動しました。冬靴、アイゼン、ピッケル、ガチャ類はシェルパが持ってくれて、私のザックの中身はテルモス800ml(ホットポカリ)、ゼリー飲料1個、チョコレートバー2本、ブドウ糖3粒、ネックウォーマー、オーバー手袋のみ。それでも百歩ぐらい歩いたら止まりその場で息を10秒ほど整える、というスタイルで歩きました。ガラ場の登りでトレースははっきりしていました。岩と雪のミックス帯は無くていきなり岩場から氷になり、そこで冬靴にはきかえて姿を整え、ショートロープで確保してもらい歩きだしました。雪上もトレースははっきりしていて斜度は2~30度ぐらいでした。ゆっくりゆっくり登ってやっとフィックスロープの張ってある雪壁に着いて(6000Mぐらい)あとちょっとだ~と思いましたがここからが長~い!右手でユマールを上げて左手でピッケルを雪面に打ち込んで右足上げて左足上げて、の動作を3回も繰り返したら息も絶え絶えで1分ぐらい休む、の繰り返しで全然フィックスロープ100M部分が進まない。はるか下にいた別パーティも数珠つなぎになってしまって申し訳なかったです。この間に夜も明けて明るくなり陽が当たると暖かくなって気持ちも落ち着きました。雪壁を抜けて頂上からの稜線に上がると急に風が当たるようになり、斜度は緩くなったけど両側がナイフエッジになった稜線を登りつめつと10人ぐらいが立てる頂上でした。頂上は風も吹いていなくて暖かかったです。目の前にローツェが迫り見上げるばかりだったのが手が届きそうに近づいて、一瞬行けるんじゃない?!って思ったりしました。頂上では15分ぐらい休んで、下降はフィックスロープ部分はラッぺルして行きにあれほど苦労したのに帰りはあっという間で岩場に変わる所まではすぐに降りられました。ガラ場に変ってからは気持ちも緩んで休み休みじゃないと降りられなくなり、BCに着いたのは11:30で11時間行動でした。初めて昼寝をして(昼寝をすると高山病になるから)休んでチュクンに下る予定を止めてまたBC泊にしました。 11/27 BC~パンボチェ(3985M) 数日ぶりに鏡で顔を見るとぱんぱんにふくらんでいてびっくり!しました。下るのみだけど力が出ずゆっくりゆっくり下りて14:00着。久しぶりにホットシャワーを浴びてすっきりしたらやっと食欲が出てきて、数日ぶりにまともに飲み食い出来ました。 11/28 パンボチェ~パクディン(2610M) 9時間少々の行動時間でしたが非常に疲れました。やっぱり高所の後は疲れも残るのかな。カラパタールを中止にしたのは正解だったかも・・・初めてネパールビールを呑んでつぶれてしまいました。 11/29 パクディン~ルクラ(2840M) ロッジでケーキの登頂のお祝いサプライズをしてもらい嬉しかったです。シェルパは登山のガイディングだけでなくトレッキング中の心配りも細やかですっごくお世話になりました。 11/30 ルクラ~カトマンズ 行きは4日目に飛んだ飛行機も帰りはすぐに飛んで昼前にカトマンズへ。2週間ぶりのカトマンズはすっごく寒くなっていてびっくりしました。 12/01 カトマンズ~ナヤプル~ティルケドゥンガ(1577M) 帰国日まで6日あったので、急きょアンナプルナ方面へトレッキングに行くことにしました。ナヤプルまでバスで移動して、午後遅くトレッキング開始。真っ暗な中ティルケドゥンガに着きました。標高が低くて暑かったです。 12/02 ティルケドゥンガ~ゴレパ二(2853M) 高度、寒さに非常~に強いシェルパも暑さに弱いらしく、日本の夏山を思えば乾燥しているからすっきりしている暑さにやられて休憩が多かったです(笑)。エベレスト街道に比べてアンナプルナ方面は食べやすい味付けになっていて、食欲も戻りぱくぱくぱくぱく・・・毎日ビールも呑めて楽しかったです。 12/03 ゴレパニ~プーンヒル(3198M)~ランドルン(1646M) 夜明け前アンナプルナ、ダウラギリの展望台のプーンヒルに登りました。こんなにゴレパニにトレッカーがいたのかというぐらいの大賑わいで日の出の見える東側には人が大勢いましたが、反対の西のダウラギリ側は人も少なく、ゆっくりお焼香できました。アンナプルナ連峰、マチャプチュレを堪能して歩きました。 12/04 ランドルン~ダンプス(1799M) 日中は暑いですが陽がかげるとすぐに寒くなってしまうんですが、ダウンを着こみず~っとアンナプルナ連峰を眺めてました。ビールを飲みながら山を眺めていられるって幸せですね~ 12/05 ダンプス~ポカラ~カトマンズ 勝手にポカラは閑静な観光地と思いこんでいたのでカトマンズと変わらない混雑でびっくりでした。 順調に飛行機も飛んで昼前にはカトマンズに帰りました。 12/06 カトマンズ~タイ 12/07 タイ~セントレア~岐阜 以前は海外登山は敷居が高いと思っていましたが、日本の山の積み重ねがヒマラヤに通じているんだなと思います。行けるチャンスがあってそれをいかせて本当に良かったです。日本での岩登り、山登りをご一緒していただいたみなさんありがとうございました! 初めてエベレストが見えました ナムチェからのコンデリ ISLAND PEAK 頂上でシェルパと、バックはローツェ ダウラギリ アンナプルナ連峰~マチャプチュレ
by kasugai-alpine
| 2010-12-10 13:27
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